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歯科と子育て

仕上げ磨きのコツ総集編

仕上げ磨きのコツ


当院は30年以上、むつみこども園さんの検診に携わらせていただいています。
その中で保護者の方からいただいた質問に、こちらでご回答しますのでご参考になれば嬉しいです(^^)/

①まずはスキンシップから(赤ちゃんのときから準備できます)
赤ちゃんは、お口の中が非常に敏感なので、触られるのを嫌がります。
お口の周りを指で触れたり、お口の中を見せてもらったりするだけでも、仕上げ磨きの練習になります。
まだ歯が生えないうちから、お口の周りや中を触る練習をしておくと、成長したときにスムーズに歯みがきの刺激に慣れてくれやすいです。(専門的には脱感作といいます)
歯が生え始めたら、ガーゼを指に巻いて、歯の表面を拭いたりお口の中を触る練習を続けましょう。
赤ちゃんは、成長すると色んなものをお口にもっていきますよね? あれは、将来食事をとるための訓練です。手と口の距離感を身につけたり、お口の中に物が入ってくる刺激に適応するための行動です。手から美味しい出汁が出ているからではないんですね

②次にみがく場所を予告する
「次はここをみがくよ~」と言いながら、お口の外でいいので前歯なら前歯のあたりを手でトントンと触りながら予告してあげてください。
人間にとってお口の中はデリケートな場所なので、心の準備ができないうちに食べ物以外のものが口に入るのには、すごく抵抗があります。
この予告をするだけでも、激しく抵抗されることが少なくなりますので、試してみてください。

③遊び感覚で
歌を歌ったり、好きな音楽を流したりして、(できるだけ)楽しい雰囲気を作れると理想的です。お子さんの機嫌のいいときを見計らってみてください。

④興味を引き出す
・兄弟や、お父さんお母さんが歯みがきしているところを見せてあげる
・使う歯ブラシや歯みがき粉を、自分で選んでもらう ことで、歯みがきへの興味を引き出すことも効果的です。

⑤痛がられないみがき方
ここからは技術的なお話です。
▷歯ブラシの持ち方
仕上げみがきの際は、細かい力のコントロールがしやすいように、ペンを持つ持ち方で行うのがおすすめです。
子ども用の歯ブラシは柄が短く、大人が仕上げ磨きに使うには取り回しがしにくいので、仕上げ磨き用の歯ブラシを使うのがやりやすいです。
▷上の前歯
小帯(ヒダ)を指で保護して、歯ブラシを歯に直角にあててみがきます。
くちびると歯ぐきをつなぐこの小帯は、歯ブラシが引っかかって痛みが出やすいため要注意です。
▷下の前歯
くちびるを指でしっかりよけて磨きましょう
▷噛み合わせの面
勢いあまって口の奥につっこまないよう、小刻みに動かしましょう
▷奥歯の側面
口を大きく開けすぎると歯ブラシが入りにくいです。
お口は半開きくらいで、頬を指でよけて磨きましょう。
爪などが歯ぐきに当たらないように要注意です。
▷奥歯の内側
磨き残しの多い場所です。斜めから歯ブラシを当てましょう。

仕上げ磨き 前歯
仕上げ磨き 奥歯


~ここまでお読みになって、「口で言うのは簡単だけど、どうにもならない日もあるんだよな…」と思った親御さんの方へ~

毎日の子育て、本当にお疲れ様です。
それぞれのご家庭に色々な事情があるはずですので、どうしても仕上げ磨きが上手くいかないこともあると思います。
個人的には「みがけない日があったとしても、そんなに気にすることはない」と思っています。(ただし後述の条件あり)
歯みがきの習慣は非常に大切ではあるものの、科学的には「歯みがきができている=必ずむし歯を予防できる」ではありません。
【重要】
むし歯を予防するうえで、最も大切なのは
・甘いおやつ、ジュースを控える
・フッ素配合の歯みがき粉をじょうずに使う 
ことです。
むし歯の原因になるプラークが付着するには、糖の存在が必要です。
甘いものをとらなければプラークの付着は非常に少ないです。
散らかったお部屋を掃除するよりも、お部屋を散らかさない方が楽ですよね?(^^)
歯みがき粉に含まれるフッ素の効果を、最大限発揮させることも大切です。
0~5歳までのお子さんの場合、フッ素濃度950ppmのものを使用し、歯みがき後のうがいは最小限(大さじ一杯程度の水で行うか、唾液と吐き出すだけで構いません)にし、その後30分は飲食しないことが重要です。
歯みがきに使う量のフッ素が、毎日体に入ったとしても全く問題はないのですが、うがいができないお子さんに歯みがき粉を使うのが不安でしたら、ジェルタイプのものの使用をおすすめします。

フッ素配合ジェルの使い方


どうしても歯みがきが難しい日は、ジェルを歯ブラシでつけてあげるだけでもいいと思っています。
ですので個人的には、「仕上げみがきできない日があっても、(日常的にフッ素配合のジェルを使っていれば)それほど気にされなくても大丈夫ですよ。(ただし、普段から甘いものをしっかり制限してあげてくださいね。)」と思っています。
また、小さいうちから歯科受診をすることは、お口の健康に関する知識を身につけたり、定期的なフッ素塗布を行うことで、より効果的なむし歯予防ができます。
泣いて迷惑をかけるのでは…などの心配は不要ですので、ぜひ気軽にご相談くださいね。歯医者としては、むし歯ができないうちに歯科受診をしてくれるのは、とても嬉しいです。

佐々木 俊

佐々木 俊

水沢出身です

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