こんにちは、ささき歯科医院 歯科医師の佐々木俊です。
お子さんのむし歯治療や歯みがき指導の際に、保護者の方に「何才くらいまで仕上げ磨きをしたらいいんでしょうか?」とよく聞かれます。
当院では、「永久歯が生えそろう小学校6年生くらいまでは、仕上げ磨きをしたほうがよい」と考えています。
その理由を挙げながら説明しますね。
・理由その1
「まだ1人できれいに歯みがきするのは難しい」
そのままですね。
子どもはまだ手先を細かく動かすことは難しく、同じところばかり磨いたり、磨く力が強すぎたり弱すぎたりしてしまって、お口の中全体をきれいに磨くことは難しいです。
(大人でもきれいに歯みがきするのは、大変ですよね)
・理由その2
「生えたばかりの永久歯は、むし歯になりやすい」
むし歯の予防の仕組みについては、また改めてブログにしますが、お口の中に生えてきたばかりの歯は、かたまりきってないアスファルトのようなもので、むし歯菌の攻撃に弱いです。
そのため、永久歯が次々生えてくる小学生の歯みがきは、すごく大切です。
仕上げ磨きをすることで、むし歯が大きくなる前に、早期発見することにもつながりますよね。
・理由その3
「永久歯に生えかわる際のトラブルを発見するため」
通常であれば、乳歯がグラグラになって抜けたところに、続いて永久歯が生えてくるのですが、上手くいかないこともあります。
「乳歯があまりぐらついてないのに、脇から永久歯が生えてきた」
「乳歯が抜けて3か月近く経つのに、永久歯が生えてこない」
などは、歯科医院で診てもらう必要があります。
仕上げ磨きをすることで、そのようなトラブルを発見しやすくなり、早期に対応できればいいですよね。
一般的に、むし歯は大きくなって痛みが出てからと、大きくなる前に治療するのでは、治療回数やお子さんの大変さも違いますし、治療後のトラブルの出やすさも違います。
一生大事にしてほしい永久歯を、子どものときにうっかり大きなむし歯にしてしまうことは、私たち歯医者としても、どうにか防ぎたいと考えています。
周りに小さなお子さんがいる方に、仕上げ磨きの大切さが少しでも伝われば嬉しいです。お子さんが大きくなるにつれて、毎日の仕上げ磨きから頻度を減らしても大丈夫ですが、たまにはチェックしてあげてくださいね。
私たちとしては、仕上げ磨きのポイントや、お子さん自身の歯みがきの練習を、歯科医院で受けることをおすすめします。
お子さんのお口の中について、心配なことがありましたら何でもご相談ください。
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