宇宙兄弟の新刊をいつも楽しみにしている、ささき歯科医院 歯科医師の佐々木俊です。
「むし歯があると宇宙飛行士になれない」って聞いたことありませんか?👀
●結論「むし歯があっても宇宙飛行士にはなれる」
現在では、しっかり治療されていれば、宇宙飛行士になることができます。
(JAXA ホームページより)
しかし、一昔前まではむし歯があると宇宙飛行士になることはできなかったそうです。
いったいむし歯と宇宙飛行士にどんな関係があるのでしょうか?
●気圧と歯の痛み
私たちが生活している地上は1気圧ですが、宇宙服の中は1/3くらいの気圧に減圧されています。
宇宙服を着て船外活動(EVA)する際、むし歯の詰め物に不備があったりすると、その隙間にある空気が気圧の差で膨張したり収縮したりします。
その変化によって歯の神経が刺激されると痛みが出てしまうんですね(゜o゜)
また、過去に神経の治療をしている歯では、無症状のうちに歯根の先が化膿していることがあります。こういった歯や歯ぐきが膿をもっていると、同様に気圧の差で痛みを生じてしまいます。
同じ理由で、飛行機に乗った際などに歯が痛くなることがあります。そういう方は一度診察を受けたほうがいいかもしれません(゜_゜>)
●もし宇宙で歯が痛くなったら
まず痛み止めを飲むそうですが、どうしても痛みがひかない場合は、抜歯を行うそうです(!)
宇宙飛行士の若田光一さんは著書の中で、事前に地上で歯を抜く訓練を受けていることを書いていますが、慣れていない人が抜歯を行うのは極めて大変ですので、そうならないように祈りたいですね…(◎_◎;)
そういうことのないように、痛みが出そうな歯がないか、しっかり歯科医師による検診を受けた上で宇宙に飛び立つそうです。
●なぜ昔はダメだった?
歯科治療の進歩は、接着の研究と共にあるといっても過言ではなく、数十年前と現在では、歯と材料を接着させる技術は大きく変わっています。
また、当初は人類にとって宇宙は、「何が起きるか分からない未知の場所」だったので、むし歯がある人が宇宙に行っても大丈夫かどうか、分からなかったんですよね(・_・;)
今は宇宙に人間が行くとどうなるか、色々なことが分かってきたことと、歯科治療の技術が進歩したことで、ハードルが少し下がったということですね。
ですが、一番いいのはむし歯にならないことですよね。
ささき歯科医院では、正しいむし歯予防・治療に関する知識をもってもらって、歯のトラブルに振り回されることのないようにサポートできればと思っていますので、どんなことでもご相談くださいね。(むし歯のしくみのページ)
ここまで読んでいただき、ありがとうございました(^^)/
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